FRT工法とは

ライフサイクルコストを低減させる工法(FRT工法)

加圧式裏込注入工(天端部分へのウレタン注入)

加圧式裏込注入工(天端部分へのウレタン注入)

高度成長期に整備された農業水利施設・農業用水路トンネルの老朽化の問題に対応する、維持・補修の新工法。プラントの小型・軽量化により補修の困難は小規模断面・長延長(2km以上)の施工に最適です。プラントはバッテリーで駆動するため、電源工事などの仮設を大幅に削減し、短工期での補修が可能になります。ウレタン樹脂を使用した、経済性・施工性に優れ、材料の特性から、トンネル背面に発生した空洞を埋める形状対応性・湧水がある場所でも施工が可能な水中不分離性・覆工と地山の密着性に優れています。

FRT工法特長

1.仮設電源の引き込み不要

・トンネル坑内への仮設電源引き込みなしで施工可能
・フレキシブルにトンネルの空洞充填工事に対応
・不要な区間はスキップして効率良く工事が可能

2.短工期

・大規模なプラントを必要とせず、他の充填工法と比較し工期を大幅に削減
・長期間の供用停止が出来ない水路トンネルでも施工を可能に

3.コスト削減

・電源引き込みなどの仮設費用を大幅に削減

4.様々なトンネルの立地条件に対応可能

・孔外プラント用の設置スペースが不要
・狭小な進入口や縦坑しかない現場でも施工可能

5.高い安全性

・危険作業を伴う作業がない安全施工。コンパクトな施工パッケージは、運搬車両を必要とせず坑内運搬の負担を軽減することで安全性も確保。

・ウレタンの生成過程で、有害物質の発生がないこと、万が一覆工の目地やクラックからのウレタン漏出が発生した場合でも、形成された材料は水に溶出することが無いため水質への影響が極めて低い、環境に対しても安全性の高い材料です。

 

トンネル写真

ウレタンのメリット

樹脂自体が発泡・膨張するため空洞の充填性に優れている(100%充填可)

数mmの空隙にも充填可能

下方(トンネル坑内)からの注入でも典範部に空洞を残さない

何度でも補修ができるため維持管理性が良い

トンネルウレタン

工法概要

1.空洞充填工

地山の安定や覆工の偏荷重を防止するため、覆工コンクリートと地山の間に発生した空洞に空洞充填用発泡ウレタン(SK-02C)を注入充填する。
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2.加圧式裏込注入工

空洞充填用発泡ウレタン(SK-01A)を注入充填した後、加圧注入用発泡ウレタン(SK-01B)を注入し、周辺土圧を均等化することで、覆工コンクリートに生じたクラックの原因である引張応力を減少させる。
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適用範囲

FRT工法は既設の農業用水路,導水路などの小規模断面トンネルの空洞充填に適用できます。
トンネル天端背面の空洞が原因でスプリングライン付近に延長方向へひび割れが生じている場合には”加圧式裏込注入工”を適用してトンネルの耐荷性能を回復させることが可能です。

材料(発泡ウレタン)の特性値

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※1 測定方法は、JIS K 7220 (発泡プラスチック-硬質材料の圧縮試験)による。(※10%ひずみ時)
※2 ウレタン原液の混合を始めてから、混合液がクリーム状に白濁して立ち上がってくるまでの時間。
※3 混合を始めてから、増粘が起こってゲル強度が出始める時間。

カタログ

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カタログもご覧ください。

農業用水路トンネル機能回復加圧式ウレタン充填工法「FRT工法」カタログ

紹介された専門誌など

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ARIC情報 112号
(一般社団法人 農業農村整備情報総合センター)

官民連携新技術研究開発事業の成果紹介
「トンネル空洞への現場発泡硬質ウレタンフォーム充填による機能回復技術

PDF納品.indd
ARIC情報 117号
(一般社団法人 農業農村整備情報総合センター)

官民連携新技術研究開発事業の成果紹介
「FRT工法(農業用水路トンネル機能回復加圧式ウレタン充填工法)の技術開発の取り組み紹介 ~水中不分離性試験の結果報告~」